貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
「与織子!久しぶり。これから一緒に暮らせるなんて、兄ちゃん嬉しいぞ?」
庭先からやって来て、一番軽い段ボールを持っていた私の元にやってくると、いっちゃんはそう言う。その笑顔に、キラ~ンって効果音でも聞こえて来そうだ。
「あ、うん。これからよろしくお願いします」
多少圧倒されながらそう言うと、いっちゃんは私から簡単にその箱を攫った。
そうなのだ。新居はいっちゃんち、と言うか兄が3人で借りているマンションに私が転がり込むのだ。いや、都会で暮らすのはそれしか許して貰えなかったんだけど。しかも、兄達はそうなることを見越して、はなから4LDKのマンションを借りていたのだ。
いつか一人暮らししてやる!
私は妹離れできていない兄を見ながらそう心に誓っていた。
「他の荷物は?」
「いっくんとりっちゃんが持ってるのとあと一つ部屋にあるよ」
「じゃ、それは後で俺が運ぶから、逸希、理久、それ車まで持って来てくれ」
「はーい!」
弟達は元気よく返事をして玄関に向かう。それを見送っていると、話し声を聞きつけたのかお母さんが奥から出てきた。
「一矢君来たの?」
「うん。今段ボール運んでくれてる」
「じゃあそろそろお昼ご飯の用意をしましょうか」
そう言うと母はいそいそと台所へ消えていった。
庭先からやって来て、一番軽い段ボールを持っていた私の元にやってくると、いっちゃんはそう言う。その笑顔に、キラ~ンって効果音でも聞こえて来そうだ。
「あ、うん。これからよろしくお願いします」
多少圧倒されながらそう言うと、いっちゃんは私から簡単にその箱を攫った。
そうなのだ。新居はいっちゃんち、と言うか兄が3人で借りているマンションに私が転がり込むのだ。いや、都会で暮らすのはそれしか許して貰えなかったんだけど。しかも、兄達はそうなることを見越して、はなから4LDKのマンションを借りていたのだ。
いつか一人暮らししてやる!
私は妹離れできていない兄を見ながらそう心に誓っていた。
「他の荷物は?」
「いっくんとりっちゃんが持ってるのとあと一つ部屋にあるよ」
「じゃ、それは後で俺が運ぶから、逸希、理久、それ車まで持って来てくれ」
「はーい!」
弟達は元気よく返事をして玄関に向かう。それを見送っていると、話し声を聞きつけたのかお母さんが奥から出てきた。
「一矢君来たの?」
「うん。今段ボール運んでくれてる」
「じゃあそろそろお昼ご飯の用意をしましょうか」
そう言うと母はいそいそと台所へ消えていった。