貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
「あれ? ふう君とみー君はいないの?」
いつもなら休みの日でもいるはずの2人の姿がなくて私は尋ねた。
「あ~……。颯太はなんだっけな、友達とフェスに行くとか言ってたな。実樹は……出張だ」
「え!みー君こんな連休に仕事なの?」
私が驚いてそう返すと、いっちゃんは少し考えてから「ほぼ遊びの仕事だな。関わったイベントの視察兼ねてるからな」と答えた。
「みー君も忙しいんだねぇ……。今日せっかくだからみー君に髪の毛アレンジしてもらおうと思ったのにな」
着て行く服は決まっている。先月いっちゃんに貰ったワンピースだ。まだ1回しか着れてないし、行き先は高級ホテルなんだからこれくらいオシャレしなきゃ、と張り切っていた。
「だろうと思って実樹が知り合いの美容院予約してる。10時半から行けるか?」
「さすがみー君!……でも、いいのかな?」
私が急に冷静になりそう言うと、いっちゃんが訝しげに私を見る。
「なんでだ?」
私は逆に、なんでそんな顔になるんだろうと思いながら口を開いた。
「だって……今日、お見合いするわけじゃないのに」
そうなのだ。昨日、唐突に聞かされたのは、お見合い中止の知らせだったのだ。
いつもなら休みの日でもいるはずの2人の姿がなくて私は尋ねた。
「あ~……。颯太はなんだっけな、友達とフェスに行くとか言ってたな。実樹は……出張だ」
「え!みー君こんな連休に仕事なの?」
私が驚いてそう返すと、いっちゃんは少し考えてから「ほぼ遊びの仕事だな。関わったイベントの視察兼ねてるからな」と答えた。
「みー君も忙しいんだねぇ……。今日せっかくだからみー君に髪の毛アレンジしてもらおうと思ったのにな」
着て行く服は決まっている。先月いっちゃんに貰ったワンピースだ。まだ1回しか着れてないし、行き先は高級ホテルなんだからこれくらいオシャレしなきゃ、と張り切っていた。
「だろうと思って実樹が知り合いの美容院予約してる。10時半から行けるか?」
「さすがみー君!……でも、いいのかな?」
私が急に冷静になりそう言うと、いっちゃんが訝しげに私を見る。
「なんでだ?」
私は逆に、なんでそんな顔になるんだろうと思いながら口を開いた。
「だって……今日、お見合いするわけじゃないのに」
そうなのだ。昨日、唐突に聞かされたのは、お見合い中止の知らせだったのだ。