貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
3.お見合い相手はいったい誰?
前にテレビで見たままの、都内有数の高級ホテル。
案内されたのは、そのホテルのラウンジの、立派な庭に面した席だ。休日には予約も必要なこの席に、本当ならお見合いでくるはずだったんだな、なんて思いながら私は座っていた。
目の前の庭はかなり広く、散策する人の姿も見える。漫画やドラマであるあるの、『あとは若い人達だけで』なんて言われてお見合い後お庭で散歩、と言うシチュエーションにはもってこい。
けれど今は、それなりにオシャレをさせてもらい、夢にまで見た苺づくしのアフタヌーンティーセットを前に目を輝かせている私と、それを見てニコニコしているいっちゃんとの兄妹デートだ。と言っても、デートだと言い出したのは私じゃない。いっちゃんのほうなのだけど。
「今日は与織子を独り占めだ」
なんて言いながら、この場に合わせたスマートカジュアルスタイルのいっちゃんは、それなりに目を引くらしく、チラチラといっちゃんを盗み見る女子が多数いて、視線が痛い。
案内されたのは、そのホテルのラウンジの、立派な庭に面した席だ。休日には予約も必要なこの席に、本当ならお見合いでくるはずだったんだな、なんて思いながら私は座っていた。
目の前の庭はかなり広く、散策する人の姿も見える。漫画やドラマであるあるの、『あとは若い人達だけで』なんて言われてお見合い後お庭で散歩、と言うシチュエーションにはもってこい。
けれど今は、それなりにオシャレをさせてもらい、夢にまで見た苺づくしのアフタヌーンティーセットを前に目を輝かせている私と、それを見てニコニコしているいっちゃんとの兄妹デートだ。と言っても、デートだと言い出したのは私じゃない。いっちゃんのほうなのだけど。
「今日は与織子を独り占めだ」
なんて言いながら、この場に合わせたスマートカジュアルスタイルのいっちゃんは、それなりに目を引くらしく、チラチラといっちゃんを盗み見る女子が多数いて、視線が痛い。