超短編、五百字以内の胸キュンシーン!
ヤンデレ×泣き虫女子
「…ねえ、この前電話してた”こう”って誰なの?」
私の彼氏、きさくんが悲鳴のような声を放ちながらも、私の腕を掴む。
掴まれた部分は、血が止まり手が真っ青になっていた。
「きさくん…腕を…」
「俺の質問に答えられない?」
私をドンドン壁に追い詰めるきさくんが怖い。
普段とは別人だ…。
私はそのきさくんの豹変ぶりに涙が出た。
「…きさくん…っどうしちゃったの?」
声は震え、明らかに涙声だった。
すると、その声を聞いて我に帰ったのか、私の顔を見つめ、しまったという顔をしていた。
「夢、ごめんね…俺のせいだよね…泣かないで」
きさくんはオロオロしてた。
よかった、いつものきさくんだ。
私は、きさくんに抱きついた。
「…ゆ、夢?どしたの?」
私は、困惑しているきさくんをもっと力強く抱き締めた。
「きさくん、大好きだよ」
「っ…、どうしちゃったの?夢…可愛い、鎖に繋ぎたい。…ああ、何に言ってんだ俺……俺は愛してるよ」