青い星を君に捧げる【弐】
ハジメ様は私と共有した時間の中でそのようなことを考えていたのかなと悲しくなる。私が彼を恨む理由なんてありはしないのに。
「俺は今日という日が嫌いだ。毎年迎える度に苦しくてしょうがない。心から祝ってくれる者はこの会場に1人たりともいない。……自分自身でさえ嫌悪感に襲われるんだ」
初めてハジメ様の本当の姿が見えた気がした。これまで過ごしたどの瞬間とも違う。
1人佇みまっすぐと私を見つめる彼の手を取った。
「私がハジメ様を嫌うことなど一生ないです。むしろ感謝しているんです、出会えたことも、あなたの生活の一部に溶け込ませてくれたことも。世界中誰もがハジメ様自身も生まれてきたことを恨んだとして、それでも私はあなたに“ありがとう”と伝えたい」
少しだけ、ほんの少しだけだけど近くにあるハジメ様の瞳が潤んだ気がした。
「あっ」
「……?」
「ハジメ様へのプレゼントを買ったのに忘れてきちゃいました」
気に入ってもらえるかは別としてせっかく買ってきたのに、と下を向き落ち込んでいると頭にポンと暖かさを感じた。
顔を上げるとその正体はハジメ様の手だった。そして穏やかな表情を浮かべる彼がいる。
「俺は今日という日が嫌いだ。毎年迎える度に苦しくてしょうがない。心から祝ってくれる者はこの会場に1人たりともいない。……自分自身でさえ嫌悪感に襲われるんだ」
初めてハジメ様の本当の姿が見えた気がした。これまで過ごしたどの瞬間とも違う。
1人佇みまっすぐと私を見つめる彼の手を取った。
「私がハジメ様を嫌うことなど一生ないです。むしろ感謝しているんです、出会えたことも、あなたの生活の一部に溶け込ませてくれたことも。世界中誰もがハジメ様自身も生まれてきたことを恨んだとして、それでも私はあなたに“ありがとう”と伝えたい」
少しだけ、ほんの少しだけだけど近くにあるハジメ様の瞳が潤んだ気がした。
「あっ」
「……?」
「ハジメ様へのプレゼントを買ったのに忘れてきちゃいました」
気に入ってもらえるかは別としてせっかく買ってきたのに、と下を向き落ち込んでいると頭にポンと暖かさを感じた。
顔を上げるとその正体はハジメ様の手だった。そして穏やかな表情を浮かべる彼がいる。