青い星を君に捧げる【弐】
《side.アイラ・キャベンディッシュ》

「おめでとうございます、ご懐妊です」


ずっと生理が来ていなくて、もしかしてなんて緊張しながら産婦人科へ赴いた。


未だ実感が湧かずにいる私に女性医師がエコー写真を手渡した。小さな小さなものがポツリと写っている。


「……わたしの、わたしたちの子ども?」


優しくお腹に触れる。私とハジメ様の赤ちゃんが、命がここに。


そう思うだけで急に愛おしく感じた。


𓂃◌𓈒𓐍

お昼を過ぎてティータイム。庭に準備されているイスに腰掛けた。そしてテーブルの上には今日病院で貰ったものが。


____ザリ

足音が聞こえて振り返るとハジメ様が歩いてきている。私と目が合うと足を止め、僅かに首を傾げた。


「……なにか不安なことでもあるのか?」


「えっと、なぜです?」


私の横を通り過ぎてイスに座ったので、私はお茶の用意をし始める。


そこで、テーブルに置いていた存在を思い出した。そしてハジメ様もそれらを注視している。


「あの、これ」


どうやって彼に伝えればいいのか分からなかった。もし、もしハジメ様がお喜びになってくれなかったら。


それが怖かった。
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