青い星を君に捧げる【弐】
《side.本郷一》
もう意思は揺らぐことの無い、と眉を下げ困ったようにアイラは腹に手を当て微笑んだ。
俺はもう既にその子が憎くてしょうがないのに。お前は愛せと言うのか。
「泣いてすがればいいか!!俺の負けだ、もういいだろ!!お願いだ」
彼女の両肩に手を置いて叫んだ。
この俺が、こんなにも願っているのに。お前とただ生きたいだけなのに。
初めてだったんだ。愛おしいという感情を抱くのは。
俺だってその子を愛していた自覚はある。だけどお前を失ってまで手に入れたい訳じゃない。
「大丈夫ですよ。私はいつもあなたとこの子のそばに居ます。最初は不器用かもしれないけれど、きっと愛してあげられます」
そんな花が咲いたような笑顔と、産まれたばかりの子を遺してアイラはこの世を去った。
死ぬ時は誰だって呆気ない。
____オギャア オギャア
あいつと同じハニーブロンドの髪に、隙間から覗くキラキラと輝く瞳。
嫌いだ、お前なんて……憎くてしょうがない。
「ハジメ様、ご息女でございます」
目に入る全てが鬱陶しい。まるで彼女と出会う前の自分に戻ったようだった。
アイラと過ごした百合の宮も、彼女に送ったグランドピアノも、目の前で泣く赤ん坊も。
もう意思は揺らぐことの無い、と眉を下げ困ったようにアイラは腹に手を当て微笑んだ。
俺はもう既にその子が憎くてしょうがないのに。お前は愛せと言うのか。
「泣いてすがればいいか!!俺の負けだ、もういいだろ!!お願いだ」
彼女の両肩に手を置いて叫んだ。
この俺が、こんなにも願っているのに。お前とただ生きたいだけなのに。
初めてだったんだ。愛おしいという感情を抱くのは。
俺だってその子を愛していた自覚はある。だけどお前を失ってまで手に入れたい訳じゃない。
「大丈夫ですよ。私はいつもあなたとこの子のそばに居ます。最初は不器用かもしれないけれど、きっと愛してあげられます」
そんな花が咲いたような笑顔と、産まれたばかりの子を遺してアイラはこの世を去った。
死ぬ時は誰だって呆気ない。
____オギャア オギャア
あいつと同じハニーブロンドの髪に、隙間から覗くキラキラと輝く瞳。
嫌いだ、お前なんて……憎くてしょうがない。
「ハジメ様、ご息女でございます」
目に入る全てが鬱陶しい。まるで彼女と出会う前の自分に戻ったようだった。
アイラと過ごした百合の宮も、彼女に送ったグランドピアノも、目の前で泣く赤ん坊も。