青い星を君に捧げる【弐】
俺がそばにいれなくても母であるアイラが見えなくとも寄り添っていることを忘れないでくれ。


ごめん、リリィ。



それでも俺はお前のことを愛してる。




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その日を境にリリィと会わなくなった。


同時に噂をかき消すために、俺の娘では無いのに本郷家に迎えられた女子__波瑠を気にかけている素振りをしていた。


流水から毎日入ってくるリリィの情報に胸が痛んだ。


泣いていた、会いたいと言っている、食欲が落ちた……そんなことを1年も聞いているうちにリリィから父親である俺を求める声が消えた。


たまに本邸にやってきている姿を見る度に、謝り抱きしめてやりたい気持ちに襲われる。なぜ娘をこんな目に合わせなければならないのか。


それでも耐えて、耐えて、耐えて。


時は流れリリィは15歳になった。



その年、ずっと無表情で笑顔を見せなかったリリィが毎日楽しそうにしていると流水から報告を受けた。


百合の宮でリリィの母親代わりとして仕えている雅も、あの子が変わったと言った。


あの子を変えたのは西を治める暴走族"白虎"の総長、月橘(ゲッキツ)




本名を藤野佑真といった。







→to be continued
(続編は参ではなく、『零』になります。ご注意ください。現在更新中ですので本棚登録いただけると嬉しいです)
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