青い星を君に捧げる【弐】
「っ!!強烈だな!!」
腕でガードしていたのか、痛そうに苦笑いをしている青髪の男がいた。筋肉質で男性用のヒールブーツを履いている。
オールバックにした青髪が蹴りを受けて崩れたのかグッと手で雑に押さえつけている。
「あんた…電話してきた女との繋がりは?」
「そう簡単に言うと思う?」
にっこりと微笑んで手をあげる男。そして後ろからコツコツと目の前にいる男以外の足音が聞こえる。
「まあまあ落ち着けって、千秋」
千秋と呼ばれた男に警戒しつつ、後ろにある気配に目を配ると千秋と同じ色の髪を頭の上で一本に縛っている男がいる。
顔つきもどこか似ている。兄弟だろうか。
「青姫…いや、朧月の姫と呼ぶべきかぁ?」
「なんのこと」
「しらばっくれても無駄だぜ。俺も兄貴もぜーんぶ聞いちまってるからな」
こいつら…なんでここまでのことを知っている。顔が知られているなんて本郷家でも限られた幹部のみ。私の困惑した表情を見てポニーテールの男は嬉しそうに笑う。
「私たちはお前が藤野佑真を殺した月桂樹だと言うことも知っているぞ」
___藤野佑真を殺した月桂樹
私の思考回路はそのワードによって止まってしまった。次の瞬間にはポニーテールの男に肩を腕で押さえつけられ、千秋に殴られる。咄嗟に顔を横に流したけれど、口に溜まった血を吐き出す。
千秋の後ろに少し見える姿。あいつが私に電話してきた女か。
「お前ら、何を企んでるんだ!!」
腕から抜け出そうとするが完全に固められていて、出られそうにもない。千秋がうるさいと言うように私の頬を片手で挟んで口を閉じさせる。徐々に力を加えられて眉間に皺が寄る。
「俺たちは火天。ここで明日青龍との戦いがある。龍たちが地に落ちる姿をお前は無力に見てるんだな。だからちょっとばかり眠ってもらうぜ」
「離せ!!くそがっ…」
「おやすみ、月桂樹♡」
ハンカチを押し付けられて息をしてはいけないと、息を止めてもがくも長くは続かず。私は完全に意識を手放した。
腕でガードしていたのか、痛そうに苦笑いをしている青髪の男がいた。筋肉質で男性用のヒールブーツを履いている。
オールバックにした青髪が蹴りを受けて崩れたのかグッと手で雑に押さえつけている。
「あんた…電話してきた女との繋がりは?」
「そう簡単に言うと思う?」
にっこりと微笑んで手をあげる男。そして後ろからコツコツと目の前にいる男以外の足音が聞こえる。
「まあまあ落ち着けって、千秋」
千秋と呼ばれた男に警戒しつつ、後ろにある気配に目を配ると千秋と同じ色の髪を頭の上で一本に縛っている男がいる。
顔つきもどこか似ている。兄弟だろうか。
「青姫…いや、朧月の姫と呼ぶべきかぁ?」
「なんのこと」
「しらばっくれても無駄だぜ。俺も兄貴もぜーんぶ聞いちまってるからな」
こいつら…なんでここまでのことを知っている。顔が知られているなんて本郷家でも限られた幹部のみ。私の困惑した表情を見てポニーテールの男は嬉しそうに笑う。
「私たちはお前が藤野佑真を殺した月桂樹だと言うことも知っているぞ」
___藤野佑真を殺した月桂樹
私の思考回路はそのワードによって止まってしまった。次の瞬間にはポニーテールの男に肩を腕で押さえつけられ、千秋に殴られる。咄嗟に顔を横に流したけれど、口に溜まった血を吐き出す。
千秋の後ろに少し見える姿。あいつが私に電話してきた女か。
「お前ら、何を企んでるんだ!!」
腕から抜け出そうとするが完全に固められていて、出られそうにもない。千秋がうるさいと言うように私の頬を片手で挟んで口を閉じさせる。徐々に力を加えられて眉間に皺が寄る。
「俺たちは火天。ここで明日青龍との戦いがある。龍たちが地に落ちる姿をお前は無力に見てるんだな。だからちょっとばかり眠ってもらうぜ」
「離せ!!くそがっ…」
「おやすみ、月桂樹♡」
ハンカチを押し付けられて息をしてはいけないと、息を止めてもがくも長くは続かず。私は完全に意識を手放した。