青い星を君に捧げる【弐】
《side.本郷波瑠》
「急に来るなんて珍しいね…匡」
私は彼の座る前にあるダイニングテーブルに2つティーカップを置いた。私と彼の分だ。この前買った紅茶に半円のレモンか浮かべられたそれは湯気を立てている。
匡がこっちまで来るのは多分、前に青龍倉庫まで様子を見に来た時以来。
「これは初めハルには知らされることもない些細な事だった。だけど…ちょっと引っかかってな。俺の独断で秘密裏に教えることにした」
「……どういうこと」
彼は手に持っていたカップをゆっくりとテーブルに置くと、隣の椅子に置いていた鞄からノートパソコンと書類を取り出す。そして書類は私の前に出された。
「天沢家が中国マフィアと取引しているという情報を中国にいる本郷の者が掴んだ」
書類を1枚2枚とめくって読み進める。天沢家がマフィアとどうこうなったって別に本郷には関係の無い話……と言いたいところだがそうもいかない。かと言って迂闊に手を出せば大きな抗争になってしまう。
「マフィアと天沢家の間にいる男…名は"桃"。戦いに参加してはすぐに消える。本郷家の人間が調査中に分かった情報では月1で催される"舞踏会"に現れる」
ノートパソコンの画面を私に向けて画面を見せる。そしてそこに映し出された姿。手ぶれが酷く、画質が荒い……が
「これって……」
「ああ。だからハルには黙っておくべきではないと判断した」
パソコンの画面から視線を書類へと移す。急いでページをめくる。そして印刷されていた文字を見て私は絶望した。
《桃討伐計画》
「当主様は桃の討伐を命じた。1週間後、本郷家精鋭部隊が中国に送ら、こいつは殺される」
「……匡、すぐに中国に行く。準備を」
____そして舞台は中国へ
「急に来るなんて珍しいね…匡」
私は彼の座る前にあるダイニングテーブルに2つティーカップを置いた。私と彼の分だ。この前買った紅茶に半円のレモンか浮かべられたそれは湯気を立てている。
匡がこっちまで来るのは多分、前に青龍倉庫まで様子を見に来た時以来。
「これは初めハルには知らされることもない些細な事だった。だけど…ちょっと引っかかってな。俺の独断で秘密裏に教えることにした」
「……どういうこと」
彼は手に持っていたカップをゆっくりとテーブルに置くと、隣の椅子に置いていた鞄からノートパソコンと書類を取り出す。そして書類は私の前に出された。
「天沢家が中国マフィアと取引しているという情報を中国にいる本郷の者が掴んだ」
書類を1枚2枚とめくって読み進める。天沢家がマフィアとどうこうなったって別に本郷には関係の無い話……と言いたいところだがそうもいかない。かと言って迂闊に手を出せば大きな抗争になってしまう。
「マフィアと天沢家の間にいる男…名は"桃"。戦いに参加してはすぐに消える。本郷家の人間が調査中に分かった情報では月1で催される"舞踏会"に現れる」
ノートパソコンの画面を私に向けて画面を見せる。そしてそこに映し出された姿。手ぶれが酷く、画質が荒い……が
「これって……」
「ああ。だからハルには黙っておくべきではないと判断した」
パソコンの画面から視線を書類へと移す。急いでページをめくる。そして印刷されていた文字を見て私は絶望した。
《桃討伐計画》
「当主様は桃の討伐を命じた。1週間後、本郷家精鋭部隊が中国に送ら、こいつは殺される」
「……匡、すぐに中国に行く。準備を」
____そして舞台は中国へ