青い星を君に捧げる【弐】
「色々嗅ぎ回っていただろう?本郷家について……いや1人の女について、のほうが正しいか」
図星をつかれた俺は目を見開く。その動揺のしように匡は小さく笑う。初めて会った時から気の抜けない男だったが、コイツどこまで知ってるんだ。
「そこまで知ってんなら包み隠さない。うちの姫ってのはリリィのことか。あの子が俺を助けたって、そんな冗談みたいなことを「姫様から伝言だ」」
息を飲んだ。口がそれ以上動かなくなる。コイツがこれから話すことを一語一句聞き逃さないように。
「『信じることを恐れないで。私は湊の味方だから』」
思えば俺の人生は失うことばかりだった。大切なもののために大切なものを手放してきた。
初めは母を見捨てた██家を恨み、██家の子であることをやめた。
青龍も見捨てた。慎に怪我を負わせ、メンバーたちを失望させただろう。
色んなものを失った。本当にこれが正解だったのだろうかと悩む日々だった。
___ 信じることを恐れないで。私は湊の味方だから
他でもないリリィが言ってくれるなら、俺はまだ折れない。
もうだめだ、出来るわけがないと考えるのはもうこの瞬間で止めよう。
図星をつかれた俺は目を見開く。その動揺のしように匡は小さく笑う。初めて会った時から気の抜けない男だったが、コイツどこまで知ってるんだ。
「そこまで知ってんなら包み隠さない。うちの姫ってのはリリィのことか。あの子が俺を助けたって、そんな冗談みたいなことを「姫様から伝言だ」」
息を飲んだ。口がそれ以上動かなくなる。コイツがこれから話すことを一語一句聞き逃さないように。
「『信じることを恐れないで。私は湊の味方だから』」
思えば俺の人生は失うことばかりだった。大切なもののために大切なものを手放してきた。
初めは母を見捨てた██家を恨み、██家の子であることをやめた。
青龍も見捨てた。慎に怪我を負わせ、メンバーたちを失望させただろう。
色んなものを失った。本当にこれが正解だったのだろうかと悩む日々だった。
___ 信じることを恐れないで。私は湊の味方だから
他でもないリリィが言ってくれるなら、俺はまだ折れない。
もうだめだ、出来るわけがないと考えるのはもうこの瞬間で止めよう。