室長はなにをする人ぞ
翌月曜日、営業の夏目さん、五嶋さん、そしてわたしの三人は、目黒にある泉邸を訪問した。
表通りを一本入り、右に折れて二軒目。
目指す泉邸は、ひっそりといった様子で小路に佇んでいた。
夏目さんが送ってくれた外観の写真の画像を、穴の開くほど見ていたからか、実際の泉邸を目の当たりにすると、懐かしいものに巡りあった心地になった。
泉宏一氏が指定したという、ベージュの外壁に赤い窓枠。
濃い茶のドアとも相まって、ヨーロッパの片田舎を思わせる、素朴で温かみのある家だ。
「お世話になってます、四商デザインテックの夏目です」
インターホンを押して夏目さんが挨拶すると、すぐにドアが開けられた。
白髪まじりの髪を結い、唇には丁寧に口紅が塗られている。
パステルカラーのワンピースにカーディガンという装いで、いかにも品のいい年配の女性だった。
泉玲美さんだ。
「わざわざお越しくださって。どうぞ上がってください。狭いところですけど」
趣味のいいリビングダイニングのソファに通された。
表通りを一本入り、右に折れて二軒目。
目指す泉邸は、ひっそりといった様子で小路に佇んでいた。
夏目さんが送ってくれた外観の写真の画像を、穴の開くほど見ていたからか、実際の泉邸を目の当たりにすると、懐かしいものに巡りあった心地になった。
泉宏一氏が指定したという、ベージュの外壁に赤い窓枠。
濃い茶のドアとも相まって、ヨーロッパの片田舎を思わせる、素朴で温かみのある家だ。
「お世話になってます、四商デザインテックの夏目です」
インターホンを押して夏目さんが挨拶すると、すぐにドアが開けられた。
白髪まじりの髪を結い、唇には丁寧に口紅が塗られている。
パステルカラーのワンピースにカーディガンという装いで、いかにも品のいい年配の女性だった。
泉玲美さんだ。
「わざわざお越しくださって。どうぞ上がってください。狭いところですけど」
趣味のいいリビングダイニングのソファに通された。