青色交差点
「小橋さんと笠野くん、中学の頃好きだったことを仕事にしててすごいよね。」

「ああ。笠野はかなり苦労してたけど。カメラマンの師匠が横暴だったり、金がなかったりして『もうやってらんねぇ!やめてやる!』って何回も言ってた。でも好きなことだから結局やめらんなかったんだろうね。」

「2人とも難しい芸術の世界で成功してて・・・須藤くんも自分で会社やるなんてすごいし。」

「そうだね。」

「なんか、私はこれでいいのかな、って思っちゃった。いいって思ってたはずなのに。」

「・・・小説のこと?」

「・・・うん。」

膝の上で両手をぎゅっと握る。
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