青色交差点
最後の方にバスを出てトイレを済ませる。真っ先に出て行った人達はお土産コーナーを見ていた。今のうちにバスに戻ろうと思っていると高島樹梨さんがスマホで電話をしているのを見かけた。相手とは親しげだ。
彼女には社会人の彼氏がいるという噂があるからその人かもしれない。うちの中学では部活は全員何かしらに入らないといけないけれど、高島さんは所属している英語部をサボっていつも早く帰っているようだったし朝も遅刻寸前に登校してきていた。
お兄さんはいないらしい彼女が放課後や早朝にお父さんというには若過ぎる大人の男性と一緒にいるところを見たという目撃談が何件かあり、相手が大人なのでそういうことも経験しているに違いない、と言われていた。
本当のことはわからないけれど、とても中学生には見えないくらい大人びている彼女は自分からは遠い存在に感じていた。まるで大学生が何らかの理由で同級生になっているかのようだった。佐原くんに対して抱いていたような苦手意識はなかったけれど。
彼女には社会人の彼氏がいるという噂があるからその人かもしれない。うちの中学では部活は全員何かしらに入らないといけないけれど、高島さんは所属している英語部をサボっていつも早く帰っているようだったし朝も遅刻寸前に登校してきていた。
お兄さんはいないらしい彼女が放課後や早朝にお父さんというには若過ぎる大人の男性と一緒にいるところを見たという目撃談が何件かあり、相手が大人なのでそういうことも経験しているに違いない、と言われていた。
本当のことはわからないけれど、とても中学生には見えないくらい大人びている彼女は自分からは遠い存在に感じていた。まるで大学生が何らかの理由で同級生になっているかのようだった。佐原くんに対して抱いていたような苦手意識はなかったけれど。