青色交差点
高島さんは私がいつも本を読んでいることを知っていてくれて、何度も栞を渡そうとしてくれていた。友達として一緒にいるわけでもない私のことを考えていてくれたのだ。その気持ちがすごく嬉しくて心がムースみたいにふんわりとなる。それだけで十分なくらいだ。
「でも、こんな手の込んだ素敵なのもらっちゃっていいの?高島さんが使ったら?」
「あ、ごめん、実はこれ、B級品なの。気泡が入っちゃってて。」
そう言われてよく見てみるとわずかな気泡があったがそれでこの作品の価値が下がるようには思わなかったので『全然気にならないけど。』と返す。
「訳あり品として安くして売るクリエイターもいるんだけど、お母さんはそういうの嫌みたいでくれるんだ。私本なんて読まないから日下部さんに使ってもらえたら嬉しい。その方がお母さんと私達きょうだいも嬉しいし、この栞も元々この葉っぱをつけていた樹も喜ぶと思うの。」
「でも、こんな手の込んだ素敵なのもらっちゃっていいの?高島さんが使ったら?」
「あ、ごめん、実はこれ、B級品なの。気泡が入っちゃってて。」
そう言われてよく見てみるとわずかな気泡があったがそれでこの作品の価値が下がるようには思わなかったので『全然気にならないけど。』と返す。
「訳あり品として安くして売るクリエイターもいるんだけど、お母さんはそういうの嫌みたいでくれるんだ。私本なんて読まないから日下部さんに使ってもらえたら嬉しい。その方がお母さんと私達きょうだいも嬉しいし、この栞も元々この葉っぱをつけていた樹も喜ぶと思うの。」