青色交差点
それに私は中3生のミッションとして行かなくてはならないから修学旅行に参加しようとしていたし、ノルマである学習発表の為にネタを探さなければと思うだけで、思い出を作ろうなんて思ってもみなかった。

最初は丸投げしちゃってごめん、と言おうと思ったけれど別の言葉の方が良い気がした。

「調べてくれてありがとう。ここに来られて良かった。」

そう言うと須藤くんは中学生男子らしく照れて『いや・・・。』と言うと樹を見上げた。

つられて見上げると太い枝がたくさん伸びていて葉っぱがびっしりと茂っている。この一枚一枚に(いにしえ)から繋いできた歴史が分け与えられているのだ。私も思い出に一枚持って帰ろうかなと思った。
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