青色交差点
「文章を書いたり読んだりするのが好きだから小学生の頃は小説家になりたい、なんて思ってたけど、小説で食べて行くなんてかなりの才能がないと駄目だってわかったから、何かしら文章に関われる仕事につけたらいいな、とは思ってる。」

幼い頃は気軽に夢を口に出来ていたけれど今はあの頃より明らかに重みがある。きっとこれからもっともっと重みを増していくのだろう。自分が大人になるなんていまいち現実味がないけれど。

「あたしはプロのフルート奏者になって海外に行きたい。高校も芸術関係や英語に力を入れてる学校が第一志望。」

「え!すごいね。」

そう言えば小橋さんは英語が得意だった。もう夢に向かって歩いている彼女がすごく眩しく見えた。
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