青色交差点
「え、何この状況。」

トイレから戻ってきた高島さんの声で我に返るのと佐原くんが私達の間に『やめろって!』と彼らしくない大きな声を出して割って入ってくるのは同時だった。

なんだか妙な空気が流れる中須藤くんの『わちゃわちゃしてないで行こうよ。集合時間まで何気に時間ない。』というごもっともな言葉に全員がスッと別方向に分散した。

───男子の考えてることって全然わからないけど、それってお互い様なんだろうな。いつかわかる時が・・・来なさそう。

前を歩く男子トリオの背中を見ながらそんな風に思った。
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