島津くんしっかりしてください
「いやー笑った笑った。それじゃあ助け舟出しますかねぇ」



「え？」






スマホをすいすいっと操作すると、島津くんがハッとしたようにスマホを取り出して、鞠亜さんに対峙した。






「え……っと、今日の鞠姉かわいいね。もしかしてオシャレしてくれたの？」



「え？　うん。当たり前でしょ。久しぶりに陽くんと遊べるんだもん！」



「ごめんね、課題で忙しいって話聞いてたのに……」



「いいってことよ！」







……なんか急にデートっぽくなったな。






「何したんですか？」



「LIMEでアドバイスしただけ―。誠ちゃんもグループ入ってるし、なんか言いたいことあったらバンバン言ってねー」





「なるほど……そんな手が」







鹿島先輩のスマホの画面には、LIMEのトーク画面が表示されていて。






『おろおろしてねぇでとりあえず服装とか褒めろ』






……確かにこれは強力な助っ人だな。



私いらないのでは？






そう納得している間にも、スマホに通知が届く。








『ありがとう～助かったぁ』(ありがとうスタンプ)


という返信が来ていて。






何そのかわいいクマのスタンプ。





女子力が高いなんて言われるのはこういうところだろうな。






そうこうしている間に二人は歩き出して、その後を鹿島先輩と追う。






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