島津くんしっかりしてください
「……島津くんは、鞠亜さんのどういうところが好きなの?」






そう問いかけると、ぼっと一気に色づく頬。








「え⁉ それ聞いちゃう……?」



「気になってたから」






なんでもいいって言ったよね、と釘を刺す。














「えー……? あー……うん……そうだな……」








答えを出すまで逃さない、と言わんばかりに真っ直ぐ見つめると、島津くんは観念したように息を吐いた。















「……かっこいいところ」







頬を染めて、そう呟く島津くんは可憐で、どこかの作品でヒロイン役を射止められるんじゃないかと、そんなことを思った。










「どういうところがそう思うの?」



「えぇ、どういうところ……」








再び島津くんは数秒思巡して、それからふ、と目元を和らげた。









「鞠姉ってさ、いつも忙しそうにしてるでしょ? あれって看護師になりたいって夢があるからなんだ」




「看護師……」









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