島津くんしっかりしてください
「ありがとね……陽くん」
「鞠姉?」
「私お姉さんなのに……頼りないねぇ」
「そんなことないよ」
「そんなことあるよぉ……」
「そんなこと、絶対にないよ。だって、鞠姉はかっこよくて。いつもにこにこ笑ってて、すごくて。優しそうなようで、ちょっぴり強引で。いつもみんなを引っ張ってくれて……えぇと、それで、それでっ」
「……ふふっ、ありがとう。陽くん」
本当は、まだまだ鞠姉の事を褒められるのに。
うまく、言葉が出てこない。
………ほんと、口下手な自分が嫌になる。
『告白しないの?』
「……」
ほんと、なんなんだ。
どうして、こんなにも。
「……鞠姉。後夜祭の時さ、2人で話せない?」
「後夜祭……2人で?」
「大事な話があるから。場所は……そうだな、屋上とかどう?」
「う、ん……いいよ?」
声色に疑問を意地ませながらも鞠姉は了承を出した。
……これで、いいんだよね?
「……ねぇ、鞠姉」
「……んー?」
「……やっぱり、なんでもない」
「なにそれ」
陽くんったらおかしいな、って、柔らかな笑顔。
ころころと鈴を転がしたような笑い声に、俺は何も言えずに俯いた。
歩き続けていると前の方が明るくなってきて、鞠姉に声をかける。
「鞠姉?」
「私お姉さんなのに……頼りないねぇ」
「そんなことないよ」
「そんなことあるよぉ……」
「そんなこと、絶対にないよ。だって、鞠姉はかっこよくて。いつもにこにこ笑ってて、すごくて。優しそうなようで、ちょっぴり強引で。いつもみんなを引っ張ってくれて……えぇと、それで、それでっ」
「……ふふっ、ありがとう。陽くん」
本当は、まだまだ鞠姉の事を褒められるのに。
うまく、言葉が出てこない。
………ほんと、口下手な自分が嫌になる。
『告白しないの?』
「……」
ほんと、なんなんだ。
どうして、こんなにも。
「……鞠姉。後夜祭の時さ、2人で話せない?」
「後夜祭……2人で?」
「大事な話があるから。場所は……そうだな、屋上とかどう?」
「う、ん……いいよ?」
声色に疑問を意地ませながらも鞠姉は了承を出した。
……これで、いいんだよね?
「……ねぇ、鞠姉」
「……んー?」
「……やっぱり、なんでもない」
「なにそれ」
陽くんったらおかしいな、って、柔らかな笑顔。
ころころと鈴を転がしたような笑い声に、俺は何も言えずに俯いた。
歩き続けていると前の方が明るくなってきて、鞠姉に声をかける。