島津くんしっかりしてください
……やっぱり、無理だ。







俺が鞠姉に告白するなんて。






今からなら、きっと間に合う。







扉を開けて、適当な話をして、誤魔化して。









……あぁ、でも。









そんなんじゃ、いつもの俺と何にも変われていない。









いつもの鞠姉や、真見さんの影に隠れて、甘えて。









いつだって他人に寄りかかってばかりの自分と、なんら変わらない。









そりゃあそうだ。






それが俺なんだから。






俺は、ずっとそうやって生きてきたんだから。






俺は一人だとなんにもできなくて。






だから、人を頼って生きるしか、ないんだと。








そうやって、自分自身さえを誤魔化して。









逃げようとするたび。









青に囚われて、頭の中が真っ白になる。
















……もし、真見さんが今の俺を見たら。








『しっかりしなよ。男でしょ』










……なんていうんだろうか。









突き放しているようで、いつも俺のことを考えてくれる、温かい言葉。
















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