島津くんしっかりしてください
「よその子を預かって、もし何かあったら責任とれるの?」
「……でも、琴音ちゃんが可哀そうだよ」
「……っ」
……痛いところをつくなぁ。
『まこちゃんが早くむかえにきてくれてうれしかったのー!』
私が琴音に寂しい思いをさせていたのは、認める。
それはどうしようもない事実だ。
……でも。
「……それでも、大切な妹をよく知りもしない人の家に預けるなんてこと、私はしたくない」
「真見さん……」
「……ことね、ようへ―お兄ちゃんのおうち行ってみたいなー」
その時、その場に不釣り合いなほど明るい声が響いた。
見れば、琴音が私の服の裾をきゅっとつかみ、こちらを見上げている。
「え……琴音?」
今まで静かにこちらを伺っていた琴音の言動に、思わず瞬きを繰り返す。
「まこちゃんおねがいします! ことね、ようへ―お兄ちゃんのおうち行ってみたいー! 今日だけだからー!」
「琴音……」
どうしたんだろう。
普段琴音は大人しくて、我儘なんて滅多に言わないような子だ。
「……でも、琴音ちゃんが可哀そうだよ」
「……っ」
……痛いところをつくなぁ。
『まこちゃんが早くむかえにきてくれてうれしかったのー!』
私が琴音に寂しい思いをさせていたのは、認める。
それはどうしようもない事実だ。
……でも。
「……それでも、大切な妹をよく知りもしない人の家に預けるなんてこと、私はしたくない」
「真見さん……」
「……ことね、ようへ―お兄ちゃんのおうち行ってみたいなー」
その時、その場に不釣り合いなほど明るい声が響いた。
見れば、琴音が私の服の裾をきゅっとつかみ、こちらを見上げている。
「え……琴音?」
今まで静かにこちらを伺っていた琴音の言動に、思わず瞬きを繰り返す。
「まこちゃんおねがいします! ことね、ようへ―お兄ちゃんのおうち行ってみたいー! 今日だけだからー!」
「琴音……」
どうしたんだろう。
普段琴音は大人しくて、我儘なんて滅多に言わないような子だ。