島津くんしっかりしてください
……まぁ、私には関係がないことだ。









ママが家にいた時には、ご馳走を食べて、プレゼントに心躍らせた記憶はあるものの、ここ数年で、クリスマスはただの平日と化した。










琴音は保育園のイベントで家にいないし、お母さんも仕事が忙しい。









それを悲観したことはないけど、この爛々とした街の雰囲気には気が滅入りそうだ。












「まこちゃんはクリスマスに何をするの?」



「何もしないよ。バイトがあるし」




「えぇ~それじゃあつまんないよぉ~」




「つまらなくてもお金は大事だからね」









うっすらと赤く染まる小さな鼻を軽く突く。












すると琴音は少しくすぐったそうな顔をして。














それから首を傾げる。







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