島津くんしっかりしてください
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バイトが終わり家に帰ると、リビングの照明が付いていた。









琴音はもうすでにクリスマス会に行っている時間。







洋子さんが帰ってきているのかと思ったけど、違ったらしい。








リビングのソファーで島津くんが横たわっているのを見かけて、思わず息が止まる。









具合でも悪いのかと慌てて駆け寄ると、規則正しい寝息が聞こえて。









ただ眠っているだけだということを理解して、ほっと息を吐いた。










それからしゃがみ込んで、島津くんと目線を合わせた。









……島津くんを、こんなにも近くで見るの、初めてだな。









この頃部屋に籠りがちだったし。







……目、腫れてるな。






やっぱり泣いたのかな。




……泣いたんだろうなぁ。







あんなにも好きだったんだもん。









クマが浮かんでいるけど、ちゃんと眠れているのかな。









最近タイミングが合わなくて、一緒に食べられていないけど、ご飯ちゃんととってるのかな。









少しやつれているような気がして、まじまじと観察をしてしまう。








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