島津くんしっかりしてください
「うん! ことね、まこちゃんのことだいすきだよ!」
「……じゃあ、さ。なんで今日はお姉ちゃんを困らせるようなこと言ったの?」
「……」
琴音ちゃんは少しの間黙っていて、それからこちらをまっすぐに見つめた。
「だってまこちゃんはずっと無理してるんだもん」
「無理?」
「うん……」
首を傾げると、琴音ちゃんは悲し気に目を伏せて頷く。
「あのね、まこちゃんって人に助けてっていえないの。苦しくてもね、自分が我慢すればいいって思っちゃうの」
「……」
それは……わかる。
真見さんとは委員会が同じになって初めて話したばかりだし、少ししか話したことがない。
だけど、その何度かの内にも、真見さんは俺にずっと警戒心をあらわにしていて。
まるでいつも真見さんと俺の間には透明な分厚い板でも置かれているんじゃないかと。
そう、感じるほどに真見さんは日常から『他人』を排除しようとしている。
「……だからねっ。少しでもまこちゃんに休んでもらいたかったの。そのためにようへ―お兄ちゃんを利用するみたいになって……ごめん、なさい……」
利用って……。
本当にこの子は保育園生なのか。
発言があまりにも大人びていて、思わず動揺してしまう。
「……じゃあ、さ。なんで今日はお姉ちゃんを困らせるようなこと言ったの?」
「……」
琴音ちゃんは少しの間黙っていて、それからこちらをまっすぐに見つめた。
「だってまこちゃんはずっと無理してるんだもん」
「無理?」
「うん……」
首を傾げると、琴音ちゃんは悲し気に目を伏せて頷く。
「あのね、まこちゃんって人に助けてっていえないの。苦しくてもね、自分が我慢すればいいって思っちゃうの」
「……」
それは……わかる。
真見さんとは委員会が同じになって初めて話したばかりだし、少ししか話したことがない。
だけど、その何度かの内にも、真見さんは俺にずっと警戒心をあらわにしていて。
まるでいつも真見さんと俺の間には透明な分厚い板でも置かれているんじゃないかと。
そう、感じるほどに真見さんは日常から『他人』を排除しようとしている。
「……だからねっ。少しでもまこちゃんに休んでもらいたかったの。そのためにようへ―お兄ちゃんを利用するみたいになって……ごめん、なさい……」
利用って……。
本当にこの子は保育園生なのか。
発言があまりにも大人びていて、思わず動揺してしまう。