島津くんしっかりしてください
「えっ、」



「だめ」



「さ、真見さん……?」



「……どうして手を繋いでたのか、教えてくれないと放さないから」



「えぇ……」









勘弁してください、と言いたげな視線を送られるけど、瞳をじっと凝視して無視をした。










「ちょ、本当に……無理無理無理無理……」



「……私はずっとこのままでもいいんだよ?」






ゆでだこのような顔色のまま視線を泳がせる。








よく考えてみたら、島津くんの顔をこんなにじっくりと観察する機会なんて、あんまりなかった気がする。









クリスマスの時も告白で精一杯になっちゃったし。










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