島津くんしっかりしてください
「……島津くん、いいの?」



「え?」




「私、諦められなくなっちゃったよ」



「えっ、」










不敵な笑みを浮かべて、島津くんの瞳をじっと見据えた。










「私はずっと島津くんのそばにいる。……彼女として、島津くんを幸せにしたい」















「っぇ、と……」






ぶわって、頬を赤らめる島津くん。






おろおろと目を泳がせて、何やら声にならない音を発している。
















「……ねぇ、島津くん。答えてよ」



「うっ」







囁くと、ばっと顔を手で覆う。













「~っ!……ほんっと小悪魔……!」






小悪魔?



そんなつもりはなかったけど……。









「好きになってもらいたいんだから仕方ないでしょ」



「うぅぅぅ~……」









赤くなって丸くなる島津くんがかわいくて、思わず笑みがこぼれた。








< 314 / 372 >

この作品をシェア

pagetop