島津くんしっかりしてください
「……あれ? 真見先輩?」



「っぇ、」






後ろからポンポンと肩を叩かれてびくっと体が大きく揺れた。






「え? あ、え……と、品川くん?」



「ハジメっす!」



「あ、そっか……ハジメ、くん」






眉上で切られた短い前髪の下で輝く瞳が、にっと細められた。









「はい! ハジメっす!」



「あぁ、うん。それはわかったけど。……何か用?」



「はい! そうっす!」









あれ、本当にそうなんだ。






大きく首を縦に振ったハジメくんに、きょとんとく首を傾げた。













「あの……ですね? そのぉ……」



「うん?」






文化祭も終わったし、委員会関連でもない。







え? 本当に何の用?










そんなに言いづらいこと……?






私何か失礼なことしちゃったとか?










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