島津くんしっかりしてください
言葉を飲み込む私に、ハジメくんは島津くんにキラキラと輝く笑顔を向けた。







「先輩息絶え絶えじゃないすか~、もうちょっと休憩してから来てもよかったんすよ?」



「……っるせ……それはこっちの台詞だよ……」









数回荒い息を繰り返して、それからバッて顔を上げてハジメくんを睨む。









「走り終わってゆっくりしてるかと思いきやいきなり走り出して……そもそも持久走中に話しかけてくるなよ」




「はーっ、あんなので疲れちゃったんすか」




「……疲れてないし。単純にうっとうしいんだよ」









おお……氷の王子様モードの島津くんにしては言葉数が多いな。





ぎろりって、絶対零度の視線を、ものともせず無邪気な笑顔で受け流すハジメくん。









……この二人、こんなに仲悪かったっけ。










同様に顔を顰めながら相手を罵倒しあう二人に、ぱちくりと瞬きを繰り返す。









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