島津くんしっかりしてください

22,瞳

そして月日は過ぎゆき、マラソン大会当日。






幸いというべきか、頭上ではお天道様は雲に隠れることなく輝いている。






寒いことには変わりないが、それでもいくらか和らぐのは、本当に良かった。









マラソン大会では、全生徒が男女に分かれて一斉に走る。









毎年女子の部が先で、男子の部が後。










まぁ適当に中の上くらいの成績を取って終えてしまおう、……と思っていたのだけれど。





















ったた……






足をつくたびにびきびきと頭を出す痛みに、思わず顔を顰めた。









……まさか、終盤で他の子の転倒に巻き込まれて足を捻挫してしまうとは。






流石に予想外だ。










なんとか走り終えたものの、痛みは引くどころか時間と共に増している気がする。






完全に腫れてるし……。






本当に最悪。







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