島津くんしっかりしてください
「……それで練習、ですか?」






きょとんと首を傾げる私に、先輩は軽く頷く。









「どうしたんだろうね? まぁ、もともと真面目ではあったけども。今回はいい順位でも狙ってるのかな」




「へえ……」




「……で、その理由が誠ちゃんに関係することなのかなーって」




「え?」







思いがけない言葉に、ぱちぱちと瞬きを繰り返す。













「……どうしてそこで私が出てくるんですか?」




「だって陽平っぽいじゃん? 鞠亜とか誠ちゃんとか懐いた相手には忠犬みたいにしっぽ振って」




「っぶふ……」




「だから誠ちゃんが餌でも吊り下げたのかなーって」




「ふふ……っあはは。先輩島津くんのことペットか何かだと思ってるんですか?」










こらえきれずに吹き出してしまう。









笑いだす私に、先輩は真面目そうな顔をしてふざけたことを話し続けていた。









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