島津くんしっかりしてください
「あんのババア……面倒だからって家の食糧持ってくか、普通……」
「大丈夫だよ、島津くん。私今から買ってくるからさ」
不機嫌さをあらわにする島津くんの肩をポンっと叩くと、島津くんは「え」とこちらを振り返る。
油の切れたロボットのようにギ、ギ、ギとぎこちないその仕草に、きょとんと眼を瞬かせた。
「今から買いに行くの?」
「? うん。だって買いに行かないと今日のご飯作れないし」
「……一人で?」
「うん」
表情を曇らせた島津くんに首を傾げる。
何がいいたいんだろう?
なかなか的を得ない質問の数々。
島津くんは何やら言いたげだけど、このまま言葉を待っていたら夕食が遅くなってしまう。
「それじゃあ、行ってくるね」
「あっ……」
そう言って、上着を羽織ろうとした手を、琴音がきゅっと握る。
「まこちゃん、もうおそと暗いし、ひとりで行くのあぶないよ」
「え? でもバイトとかもっと遅い時間までやってるし」
「でもじゃないでしょー? ここは自分のおうちじゃないし、道とかもあんまり慣れてないでしょお?」
「まぁ、確かに……?」
いくら保育園の近くとはいえ、ここは住宅街。
道が入り組んでいて、少し覚えづらかった。
「大丈夫だよ、島津くん。私今から買ってくるからさ」
不機嫌さをあらわにする島津くんの肩をポンっと叩くと、島津くんは「え」とこちらを振り返る。
油の切れたロボットのようにギ、ギ、ギとぎこちないその仕草に、きょとんと眼を瞬かせた。
「今から買いに行くの?」
「? うん。だって買いに行かないと今日のご飯作れないし」
「……一人で?」
「うん」
表情を曇らせた島津くんに首を傾げる。
何がいいたいんだろう?
なかなか的を得ない質問の数々。
島津くんは何やら言いたげだけど、このまま言葉を待っていたら夕食が遅くなってしまう。
「それじゃあ、行ってくるね」
「あっ……」
そう言って、上着を羽織ろうとした手を、琴音がきゅっと握る。
「まこちゃん、もうおそと暗いし、ひとりで行くのあぶないよ」
「え? でもバイトとかもっと遅い時間までやってるし」
「でもじゃないでしょー? ここは自分のおうちじゃないし、道とかもあんまり慣れてないでしょお?」
「まぁ、確かに……?」
いくら保育園の近くとはいえ、ここは住宅街。
道が入り組んでいて、少し覚えづらかった。