島津くんしっかりしてください
「……ごめんね。騒がしい友達で」



「……あっ、いや。大丈夫だよ。真見さんとだいぶタイプが違ったからびっくりしただけ」






それから目元をふわりと解凍させて微笑む。






「なんか友達と話してる真見さんって新鮮だね」




「……そうかな」






なんだか少し気まずくて、視線を地面へと落した。






その時予鈴のチャイムが鳴って。






ホッと息をついて、島津くんに声をかけた。






「チャイム鳴ったし、私先に行くね」



「うん。わかった。また夜にね」



「……また夜に」






そう言って島津くんに背を向けた。






……何だろう。なんだか胸があったかい、気がする。






加奈子と島津くんが仲良くなれそうで嬉しかったのだろうか。






自分の事ながらよくわからないな。







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