クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
なぜ様なんだろう……?


「……美都、不快な気持ちになってないか?」

「え?うん?大丈夫だよ!それより、奏くんの方がなんだかどんよりしてるけど大丈夫?」


なんだか憂鬱そうな表情をしているように私には見える……。


「え、会長表情変わってなくね?」

「そんな些細なことにも気づける美都様流石すぎます……」


……あれ?


廊下の方を見ると、何人かの人がそんなことを言いながら隠れるように私たちを見ていた。


「チッ。美都、おいで」


奏くんに手を差し出されて、私は自分の手を重ねた。





その後、私達は美味しいパフェを食べにカフェにしたのだけれど……。


なんだか、ものすごい視線を感じるようだった。


「美都、どれ食べたい?」

「えっと……じゃあ、このチョコがいっぱいのヤツがいい!」

「ん、わかった」


優しく微笑んでくれた奏くんに、また胸がきゅんっと高鳴った。


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