クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
……垢抜けてからというもの……別の絡みが増えたせいで、美都ちゃんとの時間が減っていってしまっていた。


しばらく話さない日々が続いて……完全に、嫌われてしまった、そう思っていた。


「あ、遥希くん!」

「美都、ちゃん?」


久しぶりに喋れた、そう思ったら……。


「はい、これ誕生日プレゼント!お誕生日おめでとう!」

「……?」


渡されたのは、可愛らしくラッピングされた袋。


誕生日、プレゼント……?


「そんなの、もらっていいの……?」

「当たり前だよ……!お友達なんだから!」

「じゃあ、最近話しかけてくれなかったのは……?」


嫌われてたわけじゃ、ないってこと……?



「あ、それはね!遥希くんの誕生日聞いたり、どんなものなら喜んでくれるか色んな人に聞き回ってただけだよ!ごめんね、私も遥希くんといっぱいおしゃべりしたかったんだけど……」


しゅんとしている美都ちゃん。


この子は……優しすぎる。
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