クールな幼なじみ（将来の）旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

どうして、ここにいるの……？


ドクッと心臓が嫌な音を立てる。


「……なぁ、美都これはどういうことだ？なんで、コイツらといる」

「た、ただお友達と遊んでるだけ——」

「友達と遊んでるだけ？とぼけるなよ」

「っ……」


怖い……私、奏くんに怒られたことなんて、なかったはずなのに。


きっと……私のこと、嫌いになっちゃったから怒ってるんだよね。


これ以上、奏くんに負荷をかけるのは嫌だ。



「……美都、話がある来い」

「嫌、だ」


今の奏くんのところには、怖くて行きたくない。


「……」


奏くんは無言で近づいてきて、ぎゅっと私の手首を掴んだ。


「痛いっ……」


奏くんの目、すごく冷たい……。


あれ、でもどうして……少し、悲しんでいるように見えるの……。


これは、もしかして奏くんに私が望んでいることなの……？


「おい……！美都ちゃんが嫌がってるだろ！」


遥希くん……。