クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
これは小さい頃から変わらないことで。
だからとっても、落ち着く。
「美都、あーんして」
「へっ?!」
奏くんの綺麗な顔がすぐそばにあって……ナイフで器用に斬られた一口サイズのパンケーキが私の方に向けられる。
「え、えっと……あーん」
小さい頃からよく食べさせてくれたし、そう言うことだよね……!?
パクッと頬張ったパンケーキ。
「……!!ん〜……!!美味しい!」
「ふふっ、よかったね」
「今まで食べたパンケーキの中で、一番美味しいよ……!!」
さすが久宝家専属シェフさん!!
「……俺、今度パンケーキ美都に作ってあげるね」
「?うん、ありがとう!楽しみにしてるね!」
「うん、楽しみにしてて」
にっと口角を上げた奏くんに、また一つ胸が高鳴った。
「もうっ……奏くんカッコいいのにものすごく可愛くてっ……たまらない……!」
「何言ってるの、本当可愛いのは美都だから」
ぽんぽんと頭を撫でられる。