クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

これは小さい頃から変わらないことで。

だからとっても、落ち着く。


「美都、あーんして」

「へっ?!」


奏くんの綺麗な顔がすぐそばにあって……ナイフで器用に斬られた一口サイズのパンケーキが私の方に向けられる。

「え、えっと……あーん」


小さい頃からよく食べさせてくれたし、そう言うことだよね……!?


パクッと頬張ったパンケーキ。


「……!!ん〜……!!美味しい!」

「ふふっ、よかったね」

「今まで食べたパンケーキの中で、一番美味しいよ……!!」


さすが久宝家専属シェフさん!!


「……俺、今度パンケーキ美都に作ってあげるね」

「?うん、ありがとう!楽しみにしてるね!」

「うん、楽しみにしてて」


にっと口角を上げた奏くんに、また一つ胸が高鳴った。


「もうっ……奏くんカッコいいのにものすごく可愛くてっ……たまらない……!」

「何言ってるの、本当可愛いのは美都だから」


ぽんぽんと頭を撫でられる。

< 159 / 243 >

この作品をシェア

pagetop