クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
そう思った矢先……。


「その人、美都さんだよね」

「そうだけど」


……?


「なんで一緒にいるの?」

「一緒に弁当届けてくれるからって」

「ふーん」


あ、あれれ?私なんだか睨まれてる?


「え、えっと……花宮美都、です」


そう言って頭を下げた。


「あんたがお兄ちゃんの彼女なんて、認めないんだからね!」

「えっ?」


タッタッタと足取り軽く去っていってしまった妹さん。


私が、皐月さんの彼女……!?


違う違う、だって皐月さんは私のただのボディーガード!


「すみません美都様、何か誤解しているようで」

「い、いえいえ」

「本当、ありがとうございました」

「……!いいえ、私も皐月さんとお話しできて楽しかったです」

「それは嬉しいお言葉ですね」


優しく微笑んでくれた皐月さんに、心が温まった。
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