クールな幼なじみ（将来の）旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

だけど、せっかく奏と結ばれて幸せそうな美都様に、また引っ掛かるようなことは言いたくなくて。

こんな自分がありえないけど……。

これを言ってしまえば、何が少しずつ崩れて行く気がして。

それなら、美都様の側にこれからもいたい。


そんな気持ちがあって、

おそらく心の底から人を好きになったのは初めてであろう相手に気持ちを伝えることはやめた。

笑顔を浮かべて、これからも忠誠を誓うことを決めたのだった。