クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
「……」


奏くん、無言で怒ってる……!!


「もしかして、お邪魔でしたか?」

「ああとっとと失せろ」

「わかりました。ではまた後でよろしくお願いします、美都様」

「は、はいっ……」


品って……奏くんに渡すための指輪探しをしていたんだよね。

下見をする前にさらにどんな物があるか見ていたのだけれど……。


「……美都、もう一度聞く」

「う、ん……」

「アイツと喋ったのか?」

「喋り、ました……」


で、でも……これは奏くんの誕生日プレゼントのためで、仕方がなかったことであって……。


「……」

「ごめんね……で、でもね」

「わかってる、俺がわがままなのは。でも、美都がとこか行かないかいつも不安なんだ……」


奏くん……。

そんなの、私だっておんなじだ。


「ずっと、一緒にいるんでしょう?奏くんが嫉妬しちゃう気持ち、よくわかるけど……これからも一緒にいたいから、少しはお互い我慢しよう?」

「……」

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