クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
そしてもう一つ……美都は最近、頻繁に時間の合間を作っては俺に秘密で花宮の屋敷に行っている。
なんだか、怪しい……。
「ねぇ美都、今日か明日、何かあるの?」
「えっ?」
愛らしい瞳をまんまるにして、ポカンとした表情を浮かべた美都。
「も、もしかして寝ぼけてる?」
「寝ぼけてなんてないよ」
もうすっかり目覚めたと思うが。
俺は不思議に思いながら美都を見つめることしか出来なかった。
本当に心当たりがない。
今日といえば、7年前に美都と一緒にクマのぬいぐるみを作った日だ。
5年前は確か一緒に出かけた。
9年前は美都の家でパーティーをしたな。
ん……?パーティー?