クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
「ふふっ、ありがとう!」
「うん」
ぽんぽんと優しく微笑みながら私の頭を撫でてくれた奏くん。
嫌と言うほど心地いい空間。
壊れるのが怖いけれど、幸せで仕方がない。
「じゃあ勉強しに行こうか」
「うん!」
*
それから奏くんの部屋で勉強することになって、勉強が開始されたのだけれど……。
「かかっ……!奏くん……!?」
「ん?どうした」
今現在、私は奏くんのお膝の上に座ってます……。
ぎゅっとお腹に手を回されて、逃げることが許されないこの状況。
「む、無理……!ドキドキしすぎて死んじゃう……!!」
圧倒的に耳が弱い私。
奏くんが私の耳元で囁くから、さっきからビクビクしちゃって……。
「可愛いからやめてあげない」
「えええ……!?わ、私耳弱いの……!やめて……?」
「知ってるよ、だからわざとやってる」
「そ、そんな……!?」
これじゃあ勉強に集中できない……!!
「……このまま、ずっと腕の中に閉じ込めておきたい」