クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
「……美都、大好きだ」
「ふ、えっ……?あ、うん……」
ズキッ———
これは、幼なじみ、としてだから……。
私は作り物の笑顔を顔に貼り付けて、返事をする。
「私も、大好きだよ」
「……そうか」
「うん!」
なんだか、嫌な予感がしちゃうんだ。
*
時刻は夜の10時だ。
今日はなんだか早く寝れそうで。
奏くんがプレゼントでくれたネグリジェに身を包まれ、就寝しようとしている時だった。
コンコンッと部屋がノックされた。
「はーい」
奏くんだよね。
ガチャンッ。
「美都、もう寝るのか?」
「うん!今日はなんだか早寝れそうだから」
「そうか」
……?奏くん、どうしたんだろう。
なんだか言いたげなことがありそうな雰囲気をしていた。