クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
時間の合間を練っては、私の安全のために私の元まで来てくれて。
申し訳ないけれど……でも、なんだか安堵できる。
こうして……私は、遥希くんとも奏くんにバレない程度に仲が深まりながら、クラスメイトのみんなと楽しみ文化祭の準備をしたのだった。
***
そして、迎えた文化祭当日。
ドキドキする。
奏くんにはもちろん、メイド喫茶をやるなど言ってない。
色々とお仕事が忙しくて、把握する暇がなかったらしい奏くんは、朝胸を躍らせて私の元へ来てくれると言っていた。
「美都ちゃん、衣装、めちゃくちゃ可愛い」
「へっ……?あ、ありがとう、遥希くん!遥希くんもとっても似合ってる……!」
「ふふっ、嬉しいな」
「やば、美都ちゃんめっちゃかわいー!」
「ええっ……!?あ、ありがとう!」
「ねぇ天使みたい可愛すぎる!!」
次々とそんなことを言ってくれるクラスメイト達。
なんだか、とっても嬉しくて……。
つい、笑みが溢れてしまった。
そしてお店が開店してからというもの、沢山のお客さんがこのお店に来てくれていた。