クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
「なんで、そんなにさっきから写真撮ってるの……?」
ずっとスマホを向けられていて……なんだか、変な感じがするっ……。
それに、恥ずかしい……!!
「ん?気にしないで、そのまま」
「ええっ……!?」
「あ、あとお兄ちゃんから言わせてもらうけど、あんまりそういう格好するな」
「ええっ!?」
ど、どういいこと……!?
「似合ってない、むしろ似合いすぎているが、あんまり可愛すぎると危ない男が寄ってくるだろ?例えば——」
「美都」
「アイツとか」
そう、私の名前を呼んでくれたのは、私の大好きな……奏くん、だった。
「……」
あ、れ……?奏くん、怒ってる……?
ドクッと心臓が嫌な音を立てた。
「ちょっと来てくれ」
「えっ……?あ、あの……」
パシッと手首を掴まれて、そのまま強引に引かれて行ってしまう。