クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

「ま、待って……!まだ、お店が……!」

「こんなことするなんて、聞いてない」

「そ、それは……!」


どうして……?喜んでくれると、思ったのに……。


ズキズキと胸が傷み始めた。


奏くん、怒ってるみたい……私、びっくりさせて……褒めてもらうどころか不機嫌にさせちゃった……。


「……」

「っ……」


怖い……怒りしか、感じられない。

どうしてっ……。

胸が、苦しい……。


私、とっても頑張ったのにな……なにが、気に食わなかったんだろう……。


ガチャンッ!


そんな音が鳴り響いた。


気がついたら私は、奏くん以外誰もいない生徒会室にいた。


「……美都」

「……?」

「あんなに、可愛い格好するなんて、聞いてない」

「……へ……?」


い、今、か、かわっ……!?


「……だから、他の男に見られて欲しくなかった」

「えっ……?」
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