クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
「生徒会のお仕事お疲れ様!」

「……ん、ありがとう」


私がそう言えば、にこっと微笑んでくれた奏くん。

冷徹王子様とは一転、とっても優しい王子様のように笑ってくれる。

この世のものとは思えないほど、王子様みたいだ……。


「今日、帰りにどこか寄ってくか?」


私の顔を覗き込むようにそう聞いてきてくれた。


「いいの?」

「ああ。パフェでも食うか」

「うん!やった!」


嬉しくて思わず飛び跳ねてしまった。

そんな私を優しく見守ってくれる奏くんも、大好き……。


「……あ、あの、美都様」

「……?どうしたの?」


とても緊張したようにカチコチになって、話しかけてきてくれた生徒。

上履きの色が同じ黄色だから、この人は同級生だと思うのだけれど……面識がないな……。


「こ、これ受け取ってください!」


差し出された手紙。

……?なんだろう?


「俺の前でラブレターなんて、いい度胸があるみたいだな」


奏くんはそんなこと言って同級生の人を睨みつける。


ラブレター……?

まさか、そんなわけないよね。


「っ……み、美都様!それでは失礼します!!」


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