クールな幼なじみ（将来の）旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

「よくわからないけれど……私は、お仕事のつもりを誤魔化しているのであれば、全然来なくて大丈夫です」

「本当に、そうではありません」

「り、理由をお聞きしてもいいですか？」



なにか事情があるのなら、ちゃんと理解しておかないと皐月さんのファンの女の子達に誤解されちゃうかもだし……。


まぁ、皐月さんのようなカッコいい人に私なんて眼中に入ってないか。



「はい、理由は……。……美都様のことを、もっと知りたいのです」

「……へっ？！」


私のこと、を……もっと知りたい……！？


「今まで、たくさんの女を見てきました。だけど、美都様は純粋で優しくて……もっと知りたいと思ったんです」

「えええっ……！？」



そ、そんな……！

いやいや、私なんてただ運良く花宮の家に生まれただけの人間であって……

そこを取り除けば、ただの平凡な普通の女子だと思うのだけれど……。