私が好きになったのは芸能人?!
*「特別に許可してやるよ」*
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン…
「あ、チャイム…全然気がつかなかった」
私はかなりの時間ここにいたようだ
写真を見返していたらこんな時間になっていた
クラスには私しかいなかった
「学校一周してこようかな」
席を立ち、校舎の中を探検する
こういう時ってなんだかワクワクするんだよね
新しいものに出会えるんじゃないかって思えて
あ、そーいえば、秋ちゃんと和くんって何組だったんだろう
聞いとけばよかったな、そしたら教室の写真だけど撮ったのに
まぁ、また今度聞いて撮りに行こっと
理科室、家庭科室、職員室、準備室、空き教室…ほとんどの部屋を覗いた
そのまま私はクラスに戻った__
「え…」
私の目の前には確かに男の子が机にうつ伏せになって座っている
その席は、私の後ろの席、陸くんの席だ
陸くんの席だし、焦茶でサラサラな髪の毛とこの雰囲気は絶対に…
「陸くんだ…」
確かに私の目の前にいるのは陸くんだ…
分からないわけがない
なんでいるの…?
だって今日朝からもういなかったよ?
何か取りにきたとしてもまだ何も持ってなかったような…
私はそっと陸くんに近づく